2016年10月11日
何かカラダに不調を感じて病院に行くと、血液検査をすることが多
くあります。それは、普段からの生活習慣や健康状態が血液検査の
数値にあらわれるからです。逆に言えば、会社や地方自治体の定期
検査などを利用して血液検査を定期的に受け、その数値が示す情報
を見逃さないようにすることが大切です。
さて、その血液を良い状態に保つことが健康を保つことにつながり
そうですが、そのためにはどのようなことに気をつけたらよいかを
考えていきましょう。まずは、人間が生きていくために必要な栄養
素を摂るために食事をするわけですから、食事を見直してみません
か?
日本では食生活が欧米化し肥満も増えています。食事で糖質や脂質
を摂り過ぎると血糖値やコレステロール値、中性脂肪値を上げます。
一方で、糖質も脂質もたんぱく質を合わせて3大栄養素に含まれ、
体にとって必要な栄養素です。さらに、甘い物や脂っこい物、塩辛
い物は、脳が美味しいと感じるようにできているそうです。そのた
め制限することは難しく、質を意識することを考えていきましょう。
まず糖質については、日本人やアジア人は遺伝的に糖尿病になりや
すい体質とのことですので、糖質の摂り方を気をつけている方や関
心がある方も多いかと思いますが、気をつけたいのが単純糖質と言
われるものです。お菓子やジュースに含まれる砂糖を主とした糖質
です。これは複合糖質と言われるご飯や麺類などの炭水化物よりも
血糖値が上がりやすいのです。また、オクラなどのネバネバした野
菜、海藻類、納豆に多く含まれている水溶性食物繊維が血糖値の上
昇を抑えるのに有効と言われていますので、積極的に摂るようにし
ましょう。
次に脂質についてですが、大きく分けて「飽和脂肪酸」と「不飽和
脂肪酸」に分けられ、バターやラード、パーム油などの飽和脂肪酸
よりも魚油や植物性脂肪の不飽和脂肪酸を多く摂るよう意識しまし
ょう。そのうち、魚油や亜麻仁油に代表される「n-3系脂肪酸」は、現代の日本人に不足しがちな脂肪酸であり、さらに、動脈硬化に有効な脂肪酸と言われています。逆に抑えたい脂質はマーガリンやショートニングに含まれる「トランス脂肪酸」です。加工食品を購入する際は原材料を確認するようにしましょう。
さて、血糖値を上げる原因としてストレスもあります。ストレスが
過剰になると血糖値を上げるホルモンのアドレナリンやコルチゾー
ルが分泌されやすくなり、血糖値を下げるインスリンが働きにくい
状態になります。そのストレス解消として運動を取り入れると、生
活習慣病の予防とともに一石二鳥です。なぜなら、糖の70%ほど
は筋肉で消費されますし、筋肉が増えると血液量が増え善玉コレス
テロールを増やし血液中や血管の壁にたまったコレステロールを回
収してくれるからです。有酸素運動と筋トレを組み合わせると効果
的です。
最後に睡眠の重要性についてもふれておきましょう。近年では、睡
眠と生活習慣病の関連が明らかになってきています。例えば糖尿病。
睡眠不足はインスリンの働きを低下されることから、睡眠不足の人
は糖尿病の発症リスクが2〜3倍になると言われていますし、高血
圧症の発症リスクも約2倍と言われています。また、睡眠不足の状
態では食欲を増すホルモンが増え満腹感につながるホルモンは減り
ますので、肥満になりやすいとも言われています。必要な睡眠時間
は、年齢や季節によって変化しますが6〜7時間を目安に考えまし
ょう。
まずは以上のことに意識を高めて生活を見直し、年に1回は血液検
査を行うようにしましょう。お仕事をされている方は会社で行われ
る定期健診で血液検査もしてくれますし、主婦の方や自営業者の方
は、地域で行っている健康診断を利用するようにしましょう。
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