中国への留学の道 2
マッサージスクールの生徒さんに、中国へ留学していた話をすると
面白そうに聞いてくれるので、続きをお話しします。
さて、ここに一枚の写真があります。
私が中国に留学するために、香港へ向かう飛行機の中で撮ってもらった写真です。
この写真の中の私は、私自身も後にも先にも見たことがない
谷口光利のとてつもなく不安げな顔が写っているのです。
この写真を撮ってくださった方は、
留学に際し世話をしてくれた叔父の会社の上司の方です。
私が一人で広州まで行くのは難しいのではないか・・・
と、心配してくれた叔父が上司の方に事情を話して、
その方が香港出張の日を私の渡航日に合してくださり、
その方が、
「谷口君の新しい挑戦の記念日として撮っておこう!」
と、機内で撮ってくださった写真なのです。
この写真を見ると、私は今でもあの時の不安な気持ちを思い出します。
なぜなら、当時の日本には大阪から広州への直通便がないため、
一旦、香港まで行き、そこから広州への直通電車が乗り入れている駅まで行き、
その駅の中で香港から中国に行くための入国審査をうけ、
ようやく広州行きの汽車に乗れるのです。
香港の空港に降り立ったら、叔父の上司の方は、
すぐに商談の席に向かわなければならないので、
私は一人で香港の空港を出てから、叔父からもらった地図を
頼りにあり場所まで一人で行かなければならないのです。
幸い、そこには叔父の知人の香港人の方が私を待っていてくれて、
駅までは送ってくださる準備を整えてくださっているのですが、
なんとか、その方に会えたとしても、
その駅から、私は一人で入国審査を受け、香港の駅で、
広州行きの汽車を探し、3時間半かけて
広州まで行かなければならないのです。
またまたこれも幸いな事に、
叔父の奥さんの知人である中国人の方が広州市にいらしゃたので、
その方が、広州駅から当日、宿泊するホテルまでは送ってくれる準備を
して下さったのですが、
「待ち合わせは広州駅の出口」とは、聞いているものの、
広州駅がどれくらいの広さで、どこに出口がある事など、
私は全く分からないので、自分で探すしかなかったのです。
ある程度、中国語ができるようになったとはいえ、
海外旅行に慣れていない私は、
「香港の駅で間違った電車に乗ってしまったらどうしよう・・・」
と、そればかりを機内で考えていたのでした。
しかも、広州に到着した次の日の午前10時には、広州中医学院に行き、
入学試験を受けなければならなかったのです。
「乗る電車を間違えたらどうしよう」
また
「明日の試験にもし落ちたら、自分はどうなるのだろうか」
この写真を見ると、私は今でもあの時の不安な気持ちを思い出します。
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