1ヶ月600人施術する男
2007-09-19
こんにちは、安保です!
今日は最近近況を連絡していただいた、千葉県の野本さんの卒業後の「今」をご紹介します。
野本さんは約1年前に「経絡マッサージ」と「PNFストレッチ整体」を受講されました。
我々の所へ来る前に、盲学校にて3年間、あん摩マッサージ指圧師の勉強をされて来ました。
そう、彼は視覚障害をもたれたマッサージ師なのです。
昨年12月で、学院の授業は認定試験まで済ませ、今年1月より県内の介護施設に付属の整形外科に勤務されました。
近況には、
ご無沙汰しています。いつもメールの送信有り難うございます。
わたしは現在、
整形外科で治療家として、月に600人程度の施術を行っています。
患者さんは、お年寄り(平均80才ぐらい)です。
施術時間は、一人10分前後です。
やはり、疾患は脳梗塞後の片麻痺がいちばん多く、次いで、変形性膝関節症、腰椎圧迫骨折、脊柱管狭搾症などの疾患をもった患者さんがいます。
主訴は、肩こり、腰痛、膝痛、しびれなど。
学院で学んだ「PNF」は、最後の仕上げで使っています。
10分前後で納めるため、全身はできません。
どうしても局所治療になってしまいます。
マッサージ(デルマトーム(神経路)を考えながら)で痛みやしびれを軽減、筋肉をほぐした後に軽くPNFを入れています。
つねに声掛けをしながら行うと全く事故は起きませんね。という内容です。
学院に来られた時からかなり努力家とお見受けしていたので、どんどん頑張っておられるとは思いましたが、予想を超えた大活躍だと感動しました。
まして、お年寄りの方ばかりの施術は、一般の方より、一層気の抜けない現場だと思います。
ほとんど目が見えないということで、当然ながら人の体に触れる時や、歩く時もさぐりながらなのですが、視覚以外の感覚がものすごく敏感に研ぎすまされているのか、一度伝えたことは、実技でも理論でも一発で覚えようと、もの凄い集中力を発揮されてたのを覚えています。
その彼が、何ゆえ学院に学びに来られたのか・・・
1つは、短期間に即効性のある整体のスキルを身につけたかったからで、もう1つは、マッサージのテクニックをさらに磨きたかったからです。
説明会に来られた時は、私が経絡マッサージの体験施術を行いましたが、えらく気に入ってくれたことを覚えています。
入校後の話しでは、専門学校だけではほんとに基本的なマッサージ法しか学べず、授業の無い時間には、みんな外の治療院などへ修行に行き、そこで実践的なテクニックを少しずつ覚えて来るのだそうです。
しかし、同窓の仲間も、自分がやっと覚えて来たテクニックは、お互いなかなか教え合ったりせず、短期間に上達するのは至難の技。
そこで、野本さんはリラクゼーション系のサロンで働きながら、短期間で、レベルの高い技術を覚えようと学院へ来たのです。
経絡マッサージでは、実技の細かいアプローチを学べたのが良かったようです。
理論では特に東洋医学の「流注」の講義が良かったようです。
すでに、専門学校で経絡の流れや活用法は一通り習っていたので、正直、特別期待はしていなかったそうですが、学院長のわかりやすく臨床経験を踏まえたさらに深い解釈の話しは、その後の仕事にとても役に立っていると言ってくれました。
整体の方は、PNFのテクニックが今の職場でもそうですが、役に立っているそうです。
学院に学びに来ている時も、覚えたPNFテクニックをサロンへ来た、肩こりのひどいお客さんに早速実践して、調子にのってして上げすぎたら「お客さんの来店頻度が下がってしまい、失敗しました!」と笑ってたのを覚えています。
野本さん、さらなるご活躍をお祈りします!