玉川温泉での経絡マッサージ修行〜その7
2007-07-10
2007-07-10 17:13:05
多くの病を患った方が湯治に訪れる玉川温泉ですが、私が施術した半分の方は何かしら患っている、ないし患っていた方達でした。
そして、その中の半分の方は「がん」を患っていた方達でした・・・
私が初めてのお客様に施術する時、「玉川温泉へはたまに来られるのですか?」と質問させていただいていました。
この質問で大体の方が「なぜ、玉川温泉に来ているのか」教えてくれます。
「いや〜、○年前にがんの手術をしてね〜・・・年に1回は1週間だけでも来るようにしてるのよ」とか
「ワシも10年前はお兄さんと同じくらい体格が良かったんじゃが、胃がんで半分取っちまったから、この通り痩せ男じゃよ、ワハハ」とか
「テレビの制作やっていたんだけど、ストレスでがんになっちゃって・・・うちの業界多いのよね〜・・・」
などなど、がんの既往歴をもった方が多かったです。
(注:玉川温泉に行けば誰もが必ずがんが治るということではありません)
ある朝、30歳位の女性、石田さん(仮名)が施術を受けに来られました。
その時は、特にご本人からは「千葉県から来てます」ということと、「数年前に病気で」ということだけお聞きしました。
翌朝、その石田さんのお母さんが施術を受けに来られました。
そして、
「娘が昨日来たと思うんですけど、3年前にがんの手術をして・・・仕事のストレスが原因みたいなんです。でも、また会社勤めをして、接客の多い営業をしていて、また体を壊すんじゃないかと心配で・・・でも、年に2回玉川に来てるんですけど、調子が良くなるみたいなんです」
さりげなく語られましたが、悲痛な母の叫びでした。
愛娘ががんになり、さぞ心痛も大きいこととお察ししました。
施術が終わったあとに
「今日空きの時間があったら、また娘に施術していただきたいのですが」と。
「娘が、先生の施術はとても楽になるよと言っていたので。。。私も今受けてみて納得しましたので。。。」ということで、その日また娘さんを施術しました。
その娘さんが料金をお支払いの際に、「あと5日滞在するので、5日分、母と私の予約をお願いします」と。「先生のような施術は受けたことがありません。1回でも多く受けておきたいんです・・・」
私は、商売としてリピーターが作れたというより「信頼してもらえたんだ」と、胸が熱くなりました。
最終日、母子が帰京の際にあいさつに寄ってくださり、お菓子と、5,000円のチップをいただきました。
感謝
経絡マッサージの「可能性は計り知れない・・・」
と思いました。
最近は、がんの低年齢化が進んでいるようです。
外的要因として、発がん物質を体内に入れるということよりストレス社会を反映してか、精神的なところからがんを発症してしまうケースが増えているようです。
また、がんにならずとも、女性の社会進出が進み仕事で責任ある立場を担う方が増える中で、長時間残業や、プレッシャーを処理しきれずに、体調を崩される方が増えてきているように感じます。
状態が深刻になる前にケアできたら、どんなに沢山の方達が、救われるかといつも思います。
セラピストの仕事は使命が大きいと感じます。
また、ご自身や家庭でのセルフケアの方法を、お伝えして行くことも大切な仕事だと思います。
(つづく)