玉川温泉での経絡マッサージ修行〜その4
2007-06-20
2007-06-20 00:17:17
「あの〜、いま空いてるかしら〜?」と、休憩していると声がしました。
「大丈夫ですよ」と私。
そのご婦人は、私のいるマッサージ室には、ちょっと不釣り合いなハイソな雰囲気の持ち主。
まあ、それはいいとして。
肩が特にコっているということで、さっそく、施術を始めました。
経絡マッサージの基本施術の流れは
まず、肩と背中を軽擦します。
そして、肩を軽くほぐし、肩から足先に向けて、体の芯を抜けるように肩のツボを指圧します。
それが終わると首の母指揉捏(ぼしじゅうねつ)。
母指揉捏とは、
手の親指で筋肉をもみほぐしていく方法で、ちょっと高等なマッサージテクニックです。
これが出来ると、セラピストとしては、かなり応用の幅が広がります。
アロマテラピーであれ、リフレクソロジーであれ。
筋繊維の微妙なコリに対して、強くも弱くも、絶妙なコントロールでアプローチできるようになります。
話しはもどり、このご婦人に首の母指揉捏を始めてまもなく・・・
「あなた上手いわね〜」施術開始2分でそのような事を言われたことがなかったのでちょっと私はびっくり・・・
「学校出て、もう何年もされてるのかしら?」
「・・・・・・いえいえ・・・それほどでも・・・」
ちょっと苦しまぎれに答える私。
習い始めて5ヶ月とはとても言えない・・・。
「私はね〜、世界1周旅行を5回してね〜、色んなマッサージ受けてきたの。それで好きが高じて、神戸にリラクセーションサロンを持ってるんだけど、みんな下手なのよね〜・・・あなたみたいな人が来てくれたらいいのにね〜・・・」と、嬉しい言葉をかけてもらいましたが、
そのようなことは現実的に考えられず、やんわりおことわりを。
一通り施術が終わり、「今日これから神戸に帰るのよね。また、受けたかったけど残念だわ〜」
と、その神戸マダムは、
2千円の施術料のところ5千円置いていかれたのでした。
嬉しいには嬉しかったのですが、これは、まぐれかもしれないと、我に返りました。
でも、未知のお客さんに言葉とお金で評価してもらえたことで、大きな自信を与えてもらえました。
この日は、もう一人施術をし終了しました。
翌日、朝10時スタート。その時点での予約は無し。
しかし、翌朝の一番客は
精気の全く無い、幽霊のような方でした。
(つづく)