子供の睡眠
子供の睡眠
当スクールでは、「子供とお母さんのための睡眠勉強会」を開催し、成長期の子供を対象にした検証にも取り組んでいます。昔から「寝る子は育つ」と言われているとおり、成長と睡眠には密接な関わりがあります「成長ホルモン」という言葉をよく耳にされると思いますが、これがどのように関係するのかと言いますと、身長が伸びるとは骨が伸びることでもあるわけですが、それは骨端線付近に存在する骨芽細胞の働きによるものなのです。その骨芽細胞の働きを促すのが成長ホルモンなのです。そして、その成長ホルモンは、眠り始めから3時間くらいの間に訪れる最も深い眠りの時に多く分泌されます。そのため、睡眠をとることはもちろん、睡眠の質も成長のためには重要になってきます。
寝る子は通える
この睡眠の質を左右する要素はいくつかあるのですが、昨今の子供の場合、スマートフォンとの関わりが問題となってくるようです。少し前の新聞の記事ですが、「寝る子は通える」という見出しが目を引きました。それは、大阪府堺市の中学校での調査で、欠席が多い生徒が、深夜、ラインなどの操作でスマートフォンを使って、午前3時4時まで起きていることが判明したという記事です。この中学校では専門家のアドバイスにより次のことを総合学習の時間を使って指導したとのことです。
・中学生では1日8〜9時間の睡眠が必要
・午前0時までの就寝の勧め
・寝る直前のスマートフォン・テレビの禁止(脳に刺激を与え眠りが浅くなる)
・休日に平日より2時間以上多く眠るのは「寝不足のサイン」とし、「寝だめはできない」ことを理解する
・睡眠時間を記録する
以上の取り組みにより大幅に遅刻者が減る成果をみせたとのことです。
そして、この記事の中で特に参考になったことは、ただ単に早く寝ろというのではなく、専門家の協力で医学的な根拠を示したことが功を奏したのではないかと、指導教諭が話されていることです。常々、私も感じていることですが、医学的な根拠やデータは説得力があります。そのため、当スクールでも「子供とお母さんのための睡眠勉強会」に参加してくれたお母さん方に、「経絡ヘッドケア」をベースに、誰でもすぐに活動できる「シンプル経絡ヘッドケア」をマスターしていただき、3日に一度、お子さんの就寝前にやっていただくことによる効果のデータを積み重ねています。
レム睡眠とは。ノンレム睡眠とは。
眠りには、眠りの浅い「レム睡眠」と眠りの深い「ノンレム睡眠」の2種類ありますが、レム睡眠が質の悪い睡眠ではありません。レム睡眠の時間帯では、学習したことを整理して理解や記憶につなげたり、運動中のイメージを整理することが上達にむすびつくなど、とても大切です。一方のノンレム睡眠では、成長ホルモンが分泌されるわけですが、そのノンレム睡眠でも眠りの深さに段階があり、その眠りが浅いと十分に成長ホルモンが分泌されません。このように、深い睡眠がとれているかどうかは、成長のための大きなポイントとなります。ぐっすりと深く眠るためには、自律神経の働きを理解してリラックスした状態を作ることです。そのために、先の中学校での取り組みにもあったように、寝る直前に脳を刺激するスマートフォンやテレビの画面を見ないことや、刺激の少ないマッサージなどでリラックスすることが効果的と思います。